闇と月


あぁ、蓮にぃまた会いたい…

蓮にぃの作ったご飯食べたい。

そして私の名前を呼んで欲しい。

あれ、蓮にぃがいる…

蓮にぃは私に背中を向けている。

こっちを向いて、

『蓮にぃ、蓮にぃ…』

名前を呼んでも振り向いてくれない。

私は一生懸命手を伸ばす。

蓮にぃに触れそうになった時、

私の世界は一瞬にして真っ赤になった。

足元が生暖かい…

全身が赤くなってぬるぬるとしていた。

辺り一面血の匂いがしていて気持ち悪い。

頭が痛い…


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