闇と月


私は体も醜い…

肩だけでなく、背中にも焼かれた跡はある…

綺麗な肌でない。

これを見たら仁は汚いって思うかもしれない。

あれ、私何でまた仁の事を…

少し胸の奥がチクっとした気がした。

「とりあえず、颯太だけ呼ぶ?」

ダメだ…

きっと私は今逃げたら、ずっと話したくなくて逃げる。

そんな気がした。

私の罪を、過去を話すということは、

きっと追い出される…

きっと軽蔑だってされる…

もう顔だって見たくないって言われるかも…

そう思うと怖くてたまらない。

それでも話さなくてはいけない…

これは罰だ。


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