【本編完結】夢から覚めたら、高校生に戻ってた!?  33歳三十路女の人生やり直しストーリー!

懐かしの場所

雄星視点。

ーーー、、、、


『雄星!!雄星!!』

部活中だった俺達の所に現れたのは
男子バスケ部の井上 竜馬

何かを察してくれたのかキャプテンの翔太が
『休憩〜!!』と言ったので
ちょうど休憩になったから、竜馬のとこへ行く

『竜馬どした?』

『雄星ちょうど休憩か!?
緑川女子のバレー部が帰るみたいだぞ!!』

『!?』

緑川女子バレー部に反応した俺にキャプテンの翔太が近寄って来て

『緑川女子バレー部って、あの子がいるんだろ?
ほら!一緒に行ってやるから、声位かけろよ。』

あの子とは、
緑川女子バレー部の三浦 空だ。

中学時代付き合っていたんだけど
受験を理由に別れたきりの元カノ

そして、中学卒業の時
第一志望に落ちた空になんて声をかけて良いかわからず

当時携帯も持っていなかった空には
連絡先も聞く事が不可能で

その後も会いたいと思いながらも
高校も、部活も違うしでまったく接点がなくて
悶々と過ごしていた時だ

緑川女子バレー部がウチに練習試合に来ると
バレー部に彼女がいる竜馬から聞いたのは


そして今日、休憩の時に体育館を覗きに行った

そこには
中学卒業以来、たまにバス停で見かける空がいた

中学と変わらず
声張ってて、皆んなにも声かけも欠かさない
そんな空は、高2の高総体後キャプテンになったらしい

中学3年の中総体は、ユニホーム着れなかったと
泣いていたから
あれからかなり頑張ったんだなと尊敬する

携帯もう持ってるかな?

とかなんとか思いながら試合を覗いていたら
翔太が

『雄星さぁ、なんで連絡先聞かないの?なんで、今まで、同中の友達経由で聞こうとか思わなかった訳?』

『いや、さ。自分から受験の為にって別れといて、連絡先聞けないだろ?それに彼氏居たらどうすんだよー、、、』

『そうだけどさぁ、嫌いになって別れた訳じゃないし、
理由も受験だし、より戻せそうじゃん。
彼氏居たらどうすんだよはさ、それこそ早く連絡先聞かないとダメなやつじゃん?』

『そうだよなぁ〜、、、。わかっちゃいたんだけど
なかなか踏み出せなくてさぁ、、、』

と、試合覗いてる時は話してたんだ

だから竜馬が呼びに来た時
チャンスだと思った

そして翔太が
『ほら!早く行くぞ!!ぼやぼやしてると、またチャンス逃すぞ?』

そう急かされて
慌てて体育館方面へ向かえば

ちょうど空が出て来ていた

ただ何か考え事をしているのか
ボーっとしてて
他の皆んなに置いてかれてる(笑)

あまりにもボーっとしてたから
思わず腕を掴んでしまった

『!?』

空が驚きながら振り返る

『、、、、空?』

振り返って更に俺を見て
驚いた顔をする空

『、、、雄星?』

懐かしい空の声
俺はテンパってしまい

『なんで空がウチに?』

と、言ってしまった
本当は試合も見てたのに

『西野高校と練習試合だったんだよ!
まぁ3ー1で負けちゃったんだけどさ』

笑ってるけど悔しいのが伝わってくる。
あんなに頑張ってたもんな。

『そっか。でも一回勝ってんじゃん!ッと腕ごめん!
急に掴んで。空が居た!と思って思わず、、、、』

掴んでしまっていた腕をパッと離す
空が居たからって何言ってんだよ俺!!

遠くで空を探す声がして

『あ、やば私行かなきゃ!』
と、空が離れようとする

なんとか連絡先をと思って出た言葉は

『空、学校戻るの?』だった
違う違う連絡先聞けって俺!!

『うん!ミーティングもあるしね!雄星は?』

踏み出した足を止めて空が答えてくれた

『俺は部活もうちょいで終わるから、その後は帰るだけなんだけど、、、』

聞け!聞け!俺!
翔太が焦ったいとばかりに小突いてきた
わかってんだよ!!

そして更に緑川女子の皆んながざわつき始めていて
流石にやばいと思った俺はいざ!と
グッと手に力を入れた、、、ら

『私行かなきゃだからさ、雄星連絡先教えて?』

と、空から聞かれた
嬉しくて思わず

『俺もソレ言いたかったんだよ。空、卒業の時、携帯持ってなかったからさ』

言った!言えた!!
なんかめっちゃかっこ悪いな俺、、、。

そして電話番号をお互い交換した直後

『あぁ!空見つけた!!もー何やってたのさ!探したんだよ!?』
と、緑川女子の同級生らしき女子が突っ込んできた

『由美!ごめんごめん!』

空が焦って慌てて謝っている
由美と言われた女子は俺を見て、空を見て
何やらニコリと笑った

『じゃあ、雄星また連絡するから!』

空が去り際に言ってくれた
いや、ここは俺から連絡したい!

『お前ミーティングあるんだろ?俺から連絡するから!またな!』

そうギリギリで伝えた!!

空は引っ張られるように連れて行かれた(笑)


『良かったな!雄星?(笑)』

翔太がニヤニヤしながら絡んでくる

『いや、マジ焦ったわ、まさか空から、聞かれるとは思わなくてさ』

『脈ありって思って良いんじゃね?』

『そうか?ただ友達として、聞きたかっただけかも知れないじゃんか!』

『いやいや、あの最後突っ込んで来た、女子の笑顔からして脈ありだな』

『やめろよ〜!彼氏居たらマジ凹むから。』

イジられつつも、連絡先を空から聞けた事が嬉しくて
その後の部活早く終われ!と思いながらやってた(笑)





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