成人女性
　韓国語以外の言語はこれまで人様のお役に立った試しはないが、所詮は趣味の範囲であり、あくまでも独学で、試験もとっていないのでそう誇れるものでもない。
　学生時代によく受ける実用英語技能検定は準二級までは取った記憶がある。
　英語に関しては小学校の頃からアメリカ出身の方と会話する機会があったので難なく使うことができるのだが、それが吉と出たか凶と出たか、勉強をしないという癖がついてしまった。
　自信を持って勉強したと言えるのは大学共通テストだけである。
　それ以外は定期考査も模擬試験も、検定試験も勉強をせずに受けていたし、本命の大学の入学試験でも英語に時間は割かず、大学の講義に際しても特段英語の勉強はしなかった。
　検定試験に関しては新しい級を受けると決めるとすぐに書店へゆき参考書を買ったものだが、机の上に置かれたまま一度も開かれず試験の日を迎えていた。
　五級から準二級まで一冊ずつ購入したはずだったのだが、もれなく一頁も開かれず寂しそうに机の上に横たわっているだけであった。
　そんな私が二級に挑戦しなかったのは、ずばり試験勉強をしなくてはならないと思ったためである。
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