★.:* ◌𓐍𓈒 LAST シンデレラ 𓈒𓐍◌ *:.★~挙式前夜に運命の出逢い~
そんな苛立ちをぶつけた申し訳なさと自己嫌悪に俯き逃げ出すと、力強く腕を引かれ男らしい硬い体に包まれ固まった。
「ならせめて泣きなよ。思い切り吐き出せ」
そして子供をあやすようにゆっくり背中を叩く温もりに硬直した心は少しづつほぐれ癒され出す。
そしてダムが放流されたように勢い良く涙が滴り嗚咽が漏れた。
その勢いは増し続け幼子のように豪快に泣き続けた。
初対面の人の胸で号泣するなんて有り得ない……それほど心は悲鳴を上げ壊死寸前だったと悟る。
彼の温かい腕の中で大粒の涙から体中の毒素が洗い流され、キラキラの粒に満たされる感覚に久しぶりに生きてる気がした。
「……はぁっ!」
泣き疲れた私の大きな溜息のような呼吸に、頭上でクスり笑う気配がした。
「スッキリした?」
「……はい。ありがとうございます」
「良かった」
彼は、今更ながら羞恥心で俯いた私に、上着ポケットから鈴の音と共に白い紙袋を取り出し差し出してきた。
「麓の黒龍神社の御守り」
「……誰かへのお土産じゃ?」
「いや、そんな人誰もいない寂しい男だよ。限定品に弱いだけ」
「ならせめて泣きなよ。思い切り吐き出せ」
そして子供をあやすようにゆっくり背中を叩く温もりに硬直した心は少しづつほぐれ癒され出す。
そしてダムが放流されたように勢い良く涙が滴り嗚咽が漏れた。
その勢いは増し続け幼子のように豪快に泣き続けた。
初対面の人の胸で号泣するなんて有り得ない……それほど心は悲鳴を上げ壊死寸前だったと悟る。
彼の温かい腕の中で大粒の涙から体中の毒素が洗い流され、キラキラの粒に満たされる感覚に久しぶりに生きてる気がした。
「……はぁっ!」
泣き疲れた私の大きな溜息のような呼吸に、頭上でクスり笑う気配がした。
「スッキリした?」
「……はい。ありがとうございます」
「良かった」
彼は、今更ながら羞恥心で俯いた私に、上着ポケットから鈴の音と共に白い紙袋を取り出し差し出してきた。
「麓の黒龍神社の御守り」
「……誰かへのお土産じゃ?」
「いや、そんな人誰もいない寂しい男だよ。限定品に弱いだけ」