君に好きだと伝える1ヶ月
教科書を先生に渡して席に戻る途中、段差につまずき転んでしまった。

ぎゅっと目をつぶった後。
私は転んだはずなのに全く痛みを感じなかった。

目を開けると心配そうに見る樹君がいた。
転んだ私を支えてくれていた。
 
その体勢は周りから見たら私を樹くんが抱きしているようなもんで。

あまりに恥ずかしくて
「ありがとうございます。ごめんなさい。」と言い慌てて席へ戻った。
午後の授業はちゃんと身が入らなかった。
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