婚約者の執愛
同棲
「改めて、言わせてね。
舞凛、僕との結婚を決心してくれてありがとう!
よろしくね、僕の未来の奥様!」
微笑んで足元に跪き、左手の薬指に指輪をはめる律希。
この春、大学四年になる女子大生・宗形 舞凛。
半年前に見合いをし、今日は婚約者の律希との何度目かの二人での食事。
「こちらこそ。
律希様、よろしくお願いします。
綺麗な指輪ですね……!」
少し微笑み、指輪に触れた舞凛。
「はぁ…やっぱ、可愛いなぁ…////」
舞凛を見上げ、うっとりとして言う。
「そ、そんな…////
律希様のような方には、つり合いません……
あの……差し支えなければ、どうして私を妻にしようと思われたのか教えていただけませんか?」
舞凛がそう思うのも、無理はないのだ。
天王財閥と言えば、トップクラスの資産家だ。
対して舞凛の実家は、小さな会社。
二人は俗に言う政略結婚だが………天王からすれば宗形は、何の利益にもならないのだ。
「去年のパーティー、覚えてる?」
律希はテーブルの端に少し腰掛け、舞凛の頬に触れた。
「え?あ……はい。もちろんです。
律希様のお誕生日と、副社長就任のお祝いのパーティーでしたから。
それに、私も初めてパーティーに出席させていただいた日だったので」
「その時に、一目惚れしたんだよ?」
「え?ひ、一目惚れですか?」
「うん」
「………」
(律希様って、どんな美的感覚なんだろう?)
お世辞にも綺麗とは言えない、舞凛。
しかも地味で、モテたことはおろか、告白もされたこともない。
過去に一人だけ恋人がいたが、その男には他に彼女がいて、舞凛は浮気相手にすぎず、恋人と言える関係ではなかったのだ。
そんな舞凛に、しかも律希のような美しい男が“一目惚れ”
あまりにも、あり得ない事態だ。
「ん?舞凛?どうしたの?」
頬に触れたまま、ゆっくりと撫でる律希。
「あ、いえ…そんなこと、初めて言われたので……」
「そうなんだ。
まぁ、僕的にはその方が嬉しいけどね!
舞凛の美しさは、僕だけが知っていればいいしね」
そう言って、ウインクした律希。
何をしても目を惹く程の美しさがある。
「カッコいい…////」
舞凛は思わず、呟いた。
いくら実家を守る為の政略結婚とは言え、相手が律希のような人物だと悪い気がしない。
それどころか、正直光栄なことだ。
舞凛は、目の前で微笑み見つめてくる律希に、ひたすら見惚れていた。
舞凛、僕との結婚を決心してくれてありがとう!
よろしくね、僕の未来の奥様!」
微笑んで足元に跪き、左手の薬指に指輪をはめる律希。
この春、大学四年になる女子大生・宗形 舞凛。
半年前に見合いをし、今日は婚約者の律希との何度目かの二人での食事。
「こちらこそ。
律希様、よろしくお願いします。
綺麗な指輪ですね……!」
少し微笑み、指輪に触れた舞凛。
「はぁ…やっぱ、可愛いなぁ…////」
舞凛を見上げ、うっとりとして言う。
「そ、そんな…////
律希様のような方には、つり合いません……
あの……差し支えなければ、どうして私を妻にしようと思われたのか教えていただけませんか?」
舞凛がそう思うのも、無理はないのだ。
天王財閥と言えば、トップクラスの資産家だ。
対して舞凛の実家は、小さな会社。
二人は俗に言う政略結婚だが………天王からすれば宗形は、何の利益にもならないのだ。
「去年のパーティー、覚えてる?」
律希はテーブルの端に少し腰掛け、舞凛の頬に触れた。
「え?あ……はい。もちろんです。
律希様のお誕生日と、副社長就任のお祝いのパーティーでしたから。
それに、私も初めてパーティーに出席させていただいた日だったので」
「その時に、一目惚れしたんだよ?」
「え?ひ、一目惚れですか?」
「うん」
「………」
(律希様って、どんな美的感覚なんだろう?)
お世辞にも綺麗とは言えない、舞凛。
しかも地味で、モテたことはおろか、告白もされたこともない。
過去に一人だけ恋人がいたが、その男には他に彼女がいて、舞凛は浮気相手にすぎず、恋人と言える関係ではなかったのだ。
そんな舞凛に、しかも律希のような美しい男が“一目惚れ”
あまりにも、あり得ない事態だ。
「ん?舞凛?どうしたの?」
頬に触れたまま、ゆっくりと撫でる律希。
「あ、いえ…そんなこと、初めて言われたので……」
「そうなんだ。
まぁ、僕的にはその方が嬉しいけどね!
舞凛の美しさは、僕だけが知っていればいいしね」
そう言って、ウインクした律希。
何をしても目を惹く程の美しさがある。
「カッコいい…////」
舞凛は思わず、呟いた。
いくら実家を守る為の政略結婚とは言え、相手が律希のような人物だと悪い気がしない。
それどころか、正直光栄なことだ。
舞凛は、目の前で微笑み見つめてくる律希に、ひたすら見惚れていた。
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