婚約者の執愛
「貴女、どうやって律希の婚約者になり得たの?」
「え?どうやって……
半年くらい前に、律希様とお見合いをしたんです」
「お見合い?
どうして、律希がお見合いなんか…!!」
思わず声を荒らげる、紗莉渚。
「え……そ、それはよくわかりません……
突然、父からお見合いの話を聞いたので……」
舞凛はビクッと震え、答えた。
そこへ、律希からメッセージが入ってくる。
『舞凛、今何してる?』
「あ……ちょっと、すみません。
返事しないと……」
紗莉渚に断りをいれ、スマホを操作する舞凛。
「今、梅島さんが律希様の婚約の祝いに来られててお話してます」
と、メッセージを返すとすぐに電話がかかってきた。
再度紗莉渚に断りをいれ、電話に出る舞凛。
「はい」
『舞凛!!どうゆうこと!!?』
「え………」
電話口からでもわかる。
律希の凄まじい怒りが伝わってくる。
舞凛は無意識に、身体が震えてくる。
『早く、紗莉渚を追い出し……あ、いや、すぐ帰るから、話はその時に』
ブチッと通話が切れた。
そして数十分後、バンと玄関が開いて律希が駆け込んできた。
「舞凛!!」
そして舞凛を抱き締めた。
「あ、律希様!」
「どうして、紗莉渚を入れたの!?」
舞凛の頬を両手で包み、目を覗き込むように言い放った律希。
「え?だ、だって……律希様の幼馴染みなんですよね?
お祝いに来てくださったし……」
律希が恐ろしくて身体を震わせながら、なんとか言葉を発する。
「舞凛、ここはね。
僕と舞凛の聖域なんだ。
僕と舞凛“しか”入れないんだよ」
「え……」
「勝手に、他人を入れるなんて……あり得ないよ!
いい?
もう二度と、誰も入れないでよ!」
「は、はい!ご、ごめんなさい!」
恐ろしさと、怒らせた事への不安感でぶるぶる身体を震わせながら謝罪する。
そして律希は、舞凛を抱き締めたまま紗莉渚に向き直った。
「で?
紗莉渚」
ズン━━━━と、律希の雰囲気が圧迫され黒く落ちた。
「あ…あ…律希……」
「律希…様…?」
紗莉渚と舞凛は、その雰囲気に息苦しくなる。
「なんで、ここに、来たの?」
「え?そ、それは…お祝いに……」
「は?」
「り、律希…」
「てか“呼び捨て”しないでって言ったよね?」
「ご、ごめんなさい!」
「それに、御堂が言ってたことわかってなかったの?
僕の婚約者に関わるなって言ってたよね?」
「で、でも!り、律希…さんと、ご、婚約者さんにお祝いを渡したくて……!」
紗莉渚は、身体と声を震わせながら答える。
「お祝い?」
「え?どうやって……
半年くらい前に、律希様とお見合いをしたんです」
「お見合い?
どうして、律希がお見合いなんか…!!」
思わず声を荒らげる、紗莉渚。
「え……そ、それはよくわかりません……
突然、父からお見合いの話を聞いたので……」
舞凛はビクッと震え、答えた。
そこへ、律希からメッセージが入ってくる。
『舞凛、今何してる?』
「あ……ちょっと、すみません。
返事しないと……」
紗莉渚に断りをいれ、スマホを操作する舞凛。
「今、梅島さんが律希様の婚約の祝いに来られててお話してます」
と、メッセージを返すとすぐに電話がかかってきた。
再度紗莉渚に断りをいれ、電話に出る舞凛。
「はい」
『舞凛!!どうゆうこと!!?』
「え………」
電話口からでもわかる。
律希の凄まじい怒りが伝わってくる。
舞凛は無意識に、身体が震えてくる。
『早く、紗莉渚を追い出し……あ、いや、すぐ帰るから、話はその時に』
ブチッと通話が切れた。
そして数十分後、バンと玄関が開いて律希が駆け込んできた。
「舞凛!!」
そして舞凛を抱き締めた。
「あ、律希様!」
「どうして、紗莉渚を入れたの!?」
舞凛の頬を両手で包み、目を覗き込むように言い放った律希。
「え?だ、だって……律希様の幼馴染みなんですよね?
お祝いに来てくださったし……」
律希が恐ろしくて身体を震わせながら、なんとか言葉を発する。
「舞凛、ここはね。
僕と舞凛の聖域なんだ。
僕と舞凛“しか”入れないんだよ」
「え……」
「勝手に、他人を入れるなんて……あり得ないよ!
いい?
もう二度と、誰も入れないでよ!」
「は、はい!ご、ごめんなさい!」
恐ろしさと、怒らせた事への不安感でぶるぶる身体を震わせながら謝罪する。
そして律希は、舞凛を抱き締めたまま紗莉渚に向き直った。
「で?
紗莉渚」
ズン━━━━と、律希の雰囲気が圧迫され黒く落ちた。
「あ…あ…律希……」
「律希…様…?」
紗莉渚と舞凛は、その雰囲気に息苦しくなる。
「なんで、ここに、来たの?」
「え?そ、それは…お祝いに……」
「は?」
「り、律希…」
「てか“呼び捨て”しないでって言ったよね?」
「ご、ごめんなさい!」
「それに、御堂が言ってたことわかってなかったの?
僕の婚約者に関わるなって言ってたよね?」
「で、でも!り、律希…さんと、ご、婚約者さんにお祝いを渡したくて……!」
紗莉渚は、身体と声を震わせながら答える。
「お祝い?」