婚約者の執愛
次の日のニュースで梅島財閥の不祥事が次々と出てきて、あっという間に株価など下がり倒産した。
本当にあっという間だった。
そのニュースを見ながら、舞凛は律希に恐る恐る言った。
「あの、律希様。
これ……」
「うん。父さんに頼んだの」
あっけらかんとして答える、律希。
「でもいくら不祥事が発覚したからって、梅島財閥のような財閥がこんな簡単に……」
「フフ…まぁ、色々?」
律希は微笑むだけで、それ以上は答えなかった。
そして更に、律希の恐ろしさを再確認したような気がした。
きっと……舞凛が律希を怒らせれば、宗形家なんてそれこそ吹けば飛ぶくらいの存在だろう。
【“何があっても”律希様のご機嫌を損なわせないようにしろ】
父親の言葉が、また蘇った。
「それよりも……」
律希がリモコンでテレビを消した。
「律希様?」
「ね?シよ?」
ソファに押し倒される舞凛。
「じゃ、じゃあ…お風呂入りましょう」
「ううん。やだ…このまま……」
「え?で、でも……」
「ん?僕に口答え?」
「あ、い、いえ…」
「だよね?
フフ…舞凛の匂い好き……!
甘くて、花の匂いかな?いい匂い……」
律希が舞凛の胸元に顔を埋めた。
あとはもう…律希にされるがまま、舞凛はただ…律希の狂おしい愛情を受け止めるだけ……
何度も果てて━━━━━
律希の腕枕で横になっている二人。
「舞凛」
「はい…」
「明日、デートしよ?
ここ三日、ずっと家の中だったもんね、舞凛」
「はい」
「何処か、行きたいとこある?」
「えーと…」
(チューリップ、見に行きたいな…
でもそんなこと、言っていいのかな?
男性は、つまんないだろうし……)
テレビで、チューリップフェスタがあると特集されていたのを思い出す。
舞凛は花を見に行くのが趣味で、幼い頃の夢は“お花屋さん”と言っていた程だ。
「何処?
あるんでしょ?行きたいとこ。
顔に書いてある」
「チューリップ、見に行きたい…です…」
「チューリップ?」
「はい。チューリップフェスタがあるってテレビで言ってて…」
「うん、わかった!いいよ」
「え!?いいんですか!?」
思わず、起き上がる舞凛。
「うん。なんか問題あるの?」
律希もゆっくり起き上がり、舞凛を足の間に挟んだ。
「だって、お花見なんてつまんないですよね?」
「うーん。確かに一人では行かないけど、舞凛と一緒なら何処でも行きたい!」
「ありがとうございます!」
微笑む舞凛。
「はぁ…可愛すぎ…/////」
そんな舞凛に、益々惚れて狂っていく律希だった。
本当にあっという間だった。
そのニュースを見ながら、舞凛は律希に恐る恐る言った。
「あの、律希様。
これ……」
「うん。父さんに頼んだの」
あっけらかんとして答える、律希。
「でもいくら不祥事が発覚したからって、梅島財閥のような財閥がこんな簡単に……」
「フフ…まぁ、色々?」
律希は微笑むだけで、それ以上は答えなかった。
そして更に、律希の恐ろしさを再確認したような気がした。
きっと……舞凛が律希を怒らせれば、宗形家なんてそれこそ吹けば飛ぶくらいの存在だろう。
【“何があっても”律希様のご機嫌を損なわせないようにしろ】
父親の言葉が、また蘇った。
「それよりも……」
律希がリモコンでテレビを消した。
「律希様?」
「ね?シよ?」
ソファに押し倒される舞凛。
「じゃ、じゃあ…お風呂入りましょう」
「ううん。やだ…このまま……」
「え?で、でも……」
「ん?僕に口答え?」
「あ、い、いえ…」
「だよね?
フフ…舞凛の匂い好き……!
甘くて、花の匂いかな?いい匂い……」
律希が舞凛の胸元に顔を埋めた。
あとはもう…律希にされるがまま、舞凛はただ…律希の狂おしい愛情を受け止めるだけ……
何度も果てて━━━━━
律希の腕枕で横になっている二人。
「舞凛」
「はい…」
「明日、デートしよ?
ここ三日、ずっと家の中だったもんね、舞凛」
「はい」
「何処か、行きたいとこある?」
「えーと…」
(チューリップ、見に行きたいな…
でもそんなこと、言っていいのかな?
男性は、つまんないだろうし……)
テレビで、チューリップフェスタがあると特集されていたのを思い出す。
舞凛は花を見に行くのが趣味で、幼い頃の夢は“お花屋さん”と言っていた程だ。
「何処?
あるんでしょ?行きたいとこ。
顔に書いてある」
「チューリップ、見に行きたい…です…」
「チューリップ?」
「はい。チューリップフェスタがあるってテレビで言ってて…」
「うん、わかった!いいよ」
「え!?いいんですか!?」
思わず、起き上がる舞凛。
「うん。なんか問題あるの?」
律希もゆっくり起き上がり、舞凛を足の間に挟んだ。
「だって、お花見なんてつまんないですよね?」
「うーん。確かに一人では行かないけど、舞凛と一緒なら何処でも行きたい!」
「ありがとうございます!」
微笑む舞凛。
「はぁ…可愛すぎ…/////」
そんな舞凛に、益々惚れて狂っていく律希だった。