婚約者の執愛
「あ、俊太郎だ」
感情のない顔で、律希が男性を見て言った。
俊太郎は紗莉渚と同様、律希の学生時代の同級生だ。
天王 律希の頭文字をとって“天律”と呼んでいる。
「こんにちは」
舞凛は軽く頭を下げ言った。
「こんにちは。天律、誰?」
「婚約者」
「は?この人が?
天律の?」
「うん」
「冗談だろ?」
「本気」
「嘘だろ……?」
俊太郎が、舞凛をマジマジと見た。
「え……あの…////」
俊太郎も、律希程はないがイケメン。
つい、顔を赤くなる。
(見ないでー!恥ずかし…////)
あまりの恥ずかしさに、俯く舞凛。
次の瞬間━━━━━
風を切る音がして、パッと顔を上げると俊太郎が律希に胸ぐらを掴まれ持ち上げられていた。
「え……り、つき…さ、ま…?」
「あ、ま…りつ…ぐるじ……」
俊太郎が、息苦しさにもがく。
「ん?俊太郎、何?」
片手は舞凛と手を繋いだまま。
もう片方は、俊太郎の胸ぐらを掴んでいる。
「律希様!?やめてください!!」
舞凛が必死に、俊太郎の胸ぐらを掴んだ律希の手を離そうとする。
「ぐる…じ、い……」
「苦しい?
それは、僕もだよ?」
「助げ…で…ぐ、れ……」
「舞凛は僕のモノ。
なのに、僕の舞凛を見つめたりして……
僕の舞凛の目の中に入ろうとするなんて!
最低、最悪だよ。
あーーーー!!息苦しいよ……息苦しくて、死にそう……」
苦しいのは俊太郎なのに、律希の方が苦しそうにもがく。
「律希様!!お願いします!!本当に、死んでしまいます!!やめてください!」
舞凛は律希の服を掴み、懇願する。
すると、ゆっくり俊太郎の胸ぐらを離した。
俊太郎がゲホッゲホッと咳き込みながら、ぐったりと道端にへたりこんだ。
「俊太郎。
話はまた“後で”ね」
俊太郎を見下ろし、睨み付けた律希。
そして舞凛に向き直り、微笑んだ。
「舞凛、帰ろ?
買い物は、山野にさせるから」
そして手を引き、マンションに帰ったのだった。
マンションに帰りつき、そのままバスルームへ向かう。
「舞凛。
先に全部、洗い流そうね。
俊太郎があんなに舞凛を見るなんて、気色が悪くて吐き気がする……!
俊太郎のせいで、舞凛が穢れた。
舞凛も嫌だったでしょ?
怖かったよね?
あんな風に舐め回すみたいに見られて……
もう、大丈夫だからね。
僕がまた綺麗な舞凛に戻してあげるから!」
服を脱がされ、シャワーを頭からかけられ、全身を洗い流された。
舞凛はされるがままだった。
とにかく怖くて身体が震え、抵抗ができなかったのだ。
「可哀想に…こんなに身体が震えて……
大丈夫だよ。僕がいるからね!」
バスタブに二人で浸かってからも、律希は舞凛を安心させるように頭を撫で、啄むようなキスを繰り返していた。
感情のない顔で、律希が男性を見て言った。
俊太郎は紗莉渚と同様、律希の学生時代の同級生だ。
天王 律希の頭文字をとって“天律”と呼んでいる。
「こんにちは」
舞凛は軽く頭を下げ言った。
「こんにちは。天律、誰?」
「婚約者」
「は?この人が?
天律の?」
「うん」
「冗談だろ?」
「本気」
「嘘だろ……?」
俊太郎が、舞凛をマジマジと見た。
「え……あの…////」
俊太郎も、律希程はないがイケメン。
つい、顔を赤くなる。
(見ないでー!恥ずかし…////)
あまりの恥ずかしさに、俯く舞凛。
次の瞬間━━━━━
風を切る音がして、パッと顔を上げると俊太郎が律希に胸ぐらを掴まれ持ち上げられていた。
「え……り、つき…さ、ま…?」
「あ、ま…りつ…ぐるじ……」
俊太郎が、息苦しさにもがく。
「ん?俊太郎、何?」
片手は舞凛と手を繋いだまま。
もう片方は、俊太郎の胸ぐらを掴んでいる。
「律希様!?やめてください!!」
舞凛が必死に、俊太郎の胸ぐらを掴んだ律希の手を離そうとする。
「ぐる…じ、い……」
「苦しい?
それは、僕もだよ?」
「助げ…で…ぐ、れ……」
「舞凛は僕のモノ。
なのに、僕の舞凛を見つめたりして……
僕の舞凛の目の中に入ろうとするなんて!
最低、最悪だよ。
あーーーー!!息苦しいよ……息苦しくて、死にそう……」
苦しいのは俊太郎なのに、律希の方が苦しそうにもがく。
「律希様!!お願いします!!本当に、死んでしまいます!!やめてください!」
舞凛は律希の服を掴み、懇願する。
すると、ゆっくり俊太郎の胸ぐらを離した。
俊太郎がゲホッゲホッと咳き込みながら、ぐったりと道端にへたりこんだ。
「俊太郎。
話はまた“後で”ね」
俊太郎を見下ろし、睨み付けた律希。
そして舞凛に向き直り、微笑んだ。
「舞凛、帰ろ?
買い物は、山野にさせるから」
そして手を引き、マンションに帰ったのだった。
マンションに帰りつき、そのままバスルームへ向かう。
「舞凛。
先に全部、洗い流そうね。
俊太郎があんなに舞凛を見るなんて、気色が悪くて吐き気がする……!
俊太郎のせいで、舞凛が穢れた。
舞凛も嫌だったでしょ?
怖かったよね?
あんな風に舐め回すみたいに見られて……
もう、大丈夫だからね。
僕がまた綺麗な舞凛に戻してあげるから!」
服を脱がされ、シャワーを頭からかけられ、全身を洗い流された。
舞凛はされるがままだった。
とにかく怖くて身体が震え、抵抗ができなかったのだ。
「可哀想に…こんなに身体が震えて……
大丈夫だよ。僕がいるからね!」
バスタブに二人で浸かってからも、律希は舞凛を安心させるように頭を撫で、啄むようなキスを繰り返していた。