キミの魔法にかけられた~隣のデスクの無愛想な後輩が急接近してきて!?~
デスクに戻ると、甲斐くんと目が合うからなんだか気恥ずかしくなった。
でも、すぐに部長の差し出した企画書の事で頭がいっぱいになって、企画書を開いて目を通しはじめる。
部長は大袈裟だと思うけど、確かにいつもと違う私がいる。頭がやけにスッキリしていて、食後だというのに眠気さえ全く無い。
タッピングのスピードもあり得ない位に早いし、なんだか取りつかれてるんじゃないかって位に効率も良い。
「先輩、凄いですね」
「今日は気合い入ってますねー」
「七瀬さん、コーヒー置いときますね」
途中で甲斐くんや、他のか同僚の声が耳に入ってきた気がするけど、それどころじゃ無い。
信じられない位に"仕事"以外の余計な事は、私の頭の中に入ってこなかったのだ。