キミの魔法にかけられた~隣のデスクの無愛想な後輩が急接近してきて!?~
おまけSS俺の事、好きですか?
先輩からは甘い香りがする──。
デスクが隣の七瀬先輩からは、いつもお菓子のような不思議な香りが漂っていた。
きちんと話した事は無かった。けど、いつも部長に怒られる先輩の行動や言動が、心配で気が気じゃなかった。
「ッん、やぁ……」
その先輩が俺の部屋にいて、今俺の腕の中にいて。
「か、甲斐くん……」
途切れ気味の息と一緒に掠れた声を吐き出した。
潤いを増したその瞳を見下ろせば、一気に自身にも熱が持っていく。
ちょっと、マズイな……。
「せんぱい。あの、スミマセン」
「……え」
「優しくは、無理かもです」
先輩の頭にポンと手を置いて撫で下ろせば、その大きな瞳をキョトンとさせた。