キミの魔法にかけられた~隣のデスクの無愛想な後輩が急接近してきて!?~
わ、大きな手。
そう思った瞬間、私の目元を覆っていた手の平が優しく離される。
「っん、まぶし……」
何故だかチカチカと目眩がする様に、眩しく感じて思わず目を瞑った。
「もう、大丈夫ですから」
優しくて穏やかなトーンをした声が耳に響き渡る。
「……え???」
ゆっくりと瞼を開けると、絶対にあり得ない場景が私の前に広がっている。
え、何?これは夢……?
台車も資料も、割れた筈のコップが元通りになって台車に並んでいて、私が台車を倒す前の状態に戻っていたのだ。