タイムリミット
退院して1週間くらいたった。
血液検査で異常が確認されたのは私の体重が減ったことが原因だったらしい。
ダイエットしたことが病院の先生にバレてからかわれた。
でも病院の先生とは小さい頃から一緒にいるから恥ずかしいという気持ちは1ミリもなかった。
もう体重を減らしたらダメだと言われた。
この体重を維持できるようにしようと思ったけど運動したら痩せてしまう気がした。
「ねえ、大丈夫?」
「え、うん。」
天使が心配そうに私の顔を覗いてきた。
慌てて答えたけれど意味がよく分からなかった。
急に大丈夫か聞かれてもなんのことか分からない。
「心乃ちゃん学校でも僕のこと呼んでね?学校でなにかあったら困るから」
「うん。ありがと、」
「周りに人がいて呼びにくい時は我慢しないで人のいないとこ行ってよぶんだよ?」
「うん」
天使が不安そうな顔で見てくる。
その顔が可愛くて面白くてつい笑ってしまった。
天使は「なに笑ってるの!」と焦っていたけれどその顔もすごく可愛くて愛おしい。
明日から学校に行く。
この間会った子たちに悪口を言われる。
もしその子たちが私が休んでる間に悪い噂を広めていたらどうしようと考えると不安で押しつぶされそうだ。
もし匠くんに嫌われてたらと言う想像をしてしまった。
もう匠くんと話すことは出来なくなるのか。
そればかり考えてなかなか寝付けなかった。
すると「寝て明日の朝考えよ?このままずっと考えてたら寝れないよ」
と聞こえてきた。天使の声だ。
落ち着く声。
優しい言葉。
「寝れないよ、もし嫌われてたら、私終わりだよ」
「終わりじゃないよ。まだあと9ヶ月もある」
「・・・う、ん」
「だから余計な心配ばっかりしてないで寝よ?」
「うん。寝る。だから私が寝るまでここにいてほしい」
ひどくわがままなお願いだと自分でも思った。でも天使にならなんでも頼めるし、弱い自分も見せれる。
そんな気がした。
「うん、僕隣で寝るから安心してね」
「ありがと。」
そう言ったけど寝れなかった。
やっぱり不安で寝れなかった。
すると私が寝てないことに気づいた天使が私の背中をとんとん、と優しく叩いてくれた。
子供の頃よくお母さんに『とんとんしてー』
と頼んでいた。
天使の優しい手が私の背中に触れる。
小さい子みたいに扱われて少し恥ずかしかったけれど安心感に包まれて眠りについた。
朝起きても天使は隣にいてくれていた。
「おはよぉー、昨日ちゃんと寝れた?」
「おはよー、ちゃんと寝れたよ、おかげさまで」
「なら良かった」
天使が安心した顔をした。
その顔が可愛くて愛おしい。
身支度を終えて学校に行く時間になった。
ふぅ、とため息を着くと
「大丈夫だよ、いつでも僕のことよんでいいから」
「ありがとう。行ってきます!」
「行ってらっしゃい、あっ、でも空の上でついて行く!」
学校に着くと案の定ひそひそ話が聞こえた。
何人かの女子が「先生が言ってたんだけど入院してたの?大丈夫?」
と心配してくれた。
私は「大丈夫だよ、」
と言ってからその続きの言葉が出てこなかった。
心配してくれてありがとう、なんて言ってもなにか違うし元気だよ、と言ってもズル休みだと思われる。
「ならよかったー。私たち心乃ちゃん大きい病気なのかなって怖かったんだ。だよね?」
「そうそう。めっちゃ怖かったの」
2人の女子がそういった後、周りの女子が頷いた。
「そーだったんだ、そこまで大きい病気ではないから大丈夫。ありがと。」
私がそういうと女子は「じゃあまたね」と手を振って自分の席に戻って行った。
私の事を嫌いになっていない人がいることに驚いた。
みんな私の事なんか嫌いだと思っていた。
「心乃、大丈夫?入院したって聞いて」
匠くんだ。
匠くんに声をかけられた。
周りはみんな『病気うつるかも』と私の近くに来てくれない人もいるのに匠くんは私のところに来てくれた。
「あ、匠くん。大丈夫。大した事じゃなかったから」
すると匠くんがほっとしたような顔をして
「よかった」
と言った。
家に帰って天使と話す。
そんな日々が毎日続いた。
天使と話す時間がどんどん長くなっていく。
血液検査で異常が確認されたのは私の体重が減ったことが原因だったらしい。
ダイエットしたことが病院の先生にバレてからかわれた。
でも病院の先生とは小さい頃から一緒にいるから恥ずかしいという気持ちは1ミリもなかった。
もう体重を減らしたらダメだと言われた。
この体重を維持できるようにしようと思ったけど運動したら痩せてしまう気がした。
「ねえ、大丈夫?」
「え、うん。」
天使が心配そうに私の顔を覗いてきた。
慌てて答えたけれど意味がよく分からなかった。
急に大丈夫か聞かれてもなんのことか分からない。
「心乃ちゃん学校でも僕のこと呼んでね?学校でなにかあったら困るから」
「うん。ありがと、」
「周りに人がいて呼びにくい時は我慢しないで人のいないとこ行ってよぶんだよ?」
「うん」
天使が不安そうな顔で見てくる。
その顔が可愛くて面白くてつい笑ってしまった。
天使は「なに笑ってるの!」と焦っていたけれどその顔もすごく可愛くて愛おしい。
明日から学校に行く。
この間会った子たちに悪口を言われる。
もしその子たちが私が休んでる間に悪い噂を広めていたらどうしようと考えると不安で押しつぶされそうだ。
もし匠くんに嫌われてたらと言う想像をしてしまった。
もう匠くんと話すことは出来なくなるのか。
そればかり考えてなかなか寝付けなかった。
すると「寝て明日の朝考えよ?このままずっと考えてたら寝れないよ」
と聞こえてきた。天使の声だ。
落ち着く声。
優しい言葉。
「寝れないよ、もし嫌われてたら、私終わりだよ」
「終わりじゃないよ。まだあと9ヶ月もある」
「・・・う、ん」
「だから余計な心配ばっかりしてないで寝よ?」
「うん。寝る。だから私が寝るまでここにいてほしい」
ひどくわがままなお願いだと自分でも思った。でも天使にならなんでも頼めるし、弱い自分も見せれる。
そんな気がした。
「うん、僕隣で寝るから安心してね」
「ありがと。」
そう言ったけど寝れなかった。
やっぱり不安で寝れなかった。
すると私が寝てないことに気づいた天使が私の背中をとんとん、と優しく叩いてくれた。
子供の頃よくお母さんに『とんとんしてー』
と頼んでいた。
天使の優しい手が私の背中に触れる。
小さい子みたいに扱われて少し恥ずかしかったけれど安心感に包まれて眠りについた。
朝起きても天使は隣にいてくれていた。
「おはよぉー、昨日ちゃんと寝れた?」
「おはよー、ちゃんと寝れたよ、おかげさまで」
「なら良かった」
天使が安心した顔をした。
その顔が可愛くて愛おしい。
身支度を終えて学校に行く時間になった。
ふぅ、とため息を着くと
「大丈夫だよ、いつでも僕のことよんでいいから」
「ありがとう。行ってきます!」
「行ってらっしゃい、あっ、でも空の上でついて行く!」
学校に着くと案の定ひそひそ話が聞こえた。
何人かの女子が「先生が言ってたんだけど入院してたの?大丈夫?」
と心配してくれた。
私は「大丈夫だよ、」
と言ってからその続きの言葉が出てこなかった。
心配してくれてありがとう、なんて言ってもなにか違うし元気だよ、と言ってもズル休みだと思われる。
「ならよかったー。私たち心乃ちゃん大きい病気なのかなって怖かったんだ。だよね?」
「そうそう。めっちゃ怖かったの」
2人の女子がそういった後、周りの女子が頷いた。
「そーだったんだ、そこまで大きい病気ではないから大丈夫。ありがと。」
私がそういうと女子は「じゃあまたね」と手を振って自分の席に戻って行った。
私の事を嫌いになっていない人がいることに驚いた。
みんな私の事なんか嫌いだと思っていた。
「心乃、大丈夫?入院したって聞いて」
匠くんだ。
匠くんに声をかけられた。
周りはみんな『病気うつるかも』と私の近くに来てくれない人もいるのに匠くんは私のところに来てくれた。
「あ、匠くん。大丈夫。大した事じゃなかったから」
すると匠くんがほっとしたような顔をして
「よかった」
と言った。
家に帰って天使と話す。
そんな日々が毎日続いた。
天使と話す時間がどんどん長くなっていく。