鳥籠の姫
(人混みって大変そうだけど、恋人や好きな人とたくさん話せて楽しいって大学の同期の子が言ってたんだけどな……)
美桜が横を見れば、楽しそうに鼻歌を歌いながら香音人はハンドルを握っている。彼は一度決めたら絶対に曲げない人だ。もうデート先は、貸し切りになったディズニーランドである。これは美桜がどれだけ抗議しようが変わらない。
(こんなに束縛されるの、嫌だな)
ため息をつきたくなるのを堪え、美桜は窓の外を流れていく景色を見る。道を歩く人の中に、大学生ほどの女子グループが歩いているのが見えた。みんな楽しそうに笑い、講義の始まる時間が遅いのか、みんなでカフェへと入っていく。そんな自由な彼女たちに、美桜は羨ましさを感じた。
「美桜、ついたよ」
香音人に声をかけられ、美桜は大学に着いていることに気付く。かなりの間、ボウッとしてしまっていた。
「……ボウッとしてたけど、どこか具合でも悪い?今日は大学を休む?僕が看病するよ。大学で倒れて他の男が美桜の体に触るなんて、そんなの許せないから」
美桜が横を見れば、楽しそうに鼻歌を歌いながら香音人はハンドルを握っている。彼は一度決めたら絶対に曲げない人だ。もうデート先は、貸し切りになったディズニーランドである。これは美桜がどれだけ抗議しようが変わらない。
(こんなに束縛されるの、嫌だな)
ため息をつきたくなるのを堪え、美桜は窓の外を流れていく景色を見る。道を歩く人の中に、大学生ほどの女子グループが歩いているのが見えた。みんな楽しそうに笑い、講義の始まる時間が遅いのか、みんなでカフェへと入っていく。そんな自由な彼女たちに、美桜は羨ましさを感じた。
「美桜、ついたよ」
香音人に声をかけられ、美桜は大学に着いていることに気付く。かなりの間、ボウッとしてしまっていた。
「……ボウッとしてたけど、どこか具合でも悪い?今日は大学を休む?僕が看病するよ。大学で倒れて他の男が美桜の体に触るなんて、そんなの許せないから」