君と新しい未来を歩く。
「これ!これ付けてください!」
そう言って渡したのは私が今日つけてた指輪。
私の人差し指とか中指で丁度いいくらいのサイズだから
先輩もどこかの指にはつけられるはず!!
「これ?いいの?」
「私はむしろお願いする側なんですけど、先輩はいいん
ですか?」
渡した指輪は『女の子』って感じのきらきらしたかわい
いやつ
やっぱり、こんなのつけてたら恥ずかしいかな
「全然嬉しいけど?だって彼女の指輪つけてるなんて自
慢できるじゃん」
満面の笑みで早速右手の薬指につけてくれた。
ん?薬指?
「婚約指輪、もらっちゃった」
「ちーがーいーまーす!!他の指につけてください!他
の指に!」
「えー、やだ」
「やだじゃないです!」
「いいから、ね?それとも春野はこの先、俺と別れるつ
もりなの?」
「.......その返し方はずるいです」