赤ちゃんを授かったら、一途な御曹司に執着溺愛されました
運動量としては彼の方が何倍も多いのに、もう呼吸ひとつ乱していなくて、毎回その体力に驚かされている。
私なんてされるがままで主導権なんて一度もとれていないのに、腰の骨をぐずぐずに溶かされたみたいに怠くて、頭の中がひどくぼやけていた。
匡さんは頭がいいし昔からの様子を見てもインドア派だった。高校大学と特にスポーツ関係の部活やサークルには所属していなかったと思うし、現在の日々の運動といえばジョギングやジムくらいだ。
それだって仕事が忙しいから毎日じゃない。
それなのにどうしてこんなにスタミナが……と考えていて、ふと頭の隅に何かが引っかかる。
匡さんはたしかにインドア派だったけれど、中学時代は運動部に入っていた気がする。
その頃の私は小学一年生やそこらなので記憶が曖昧でなかなか思い出せずにいると、匡さんの腕が私のお腹に回った。
そのまま腰を浮かされたところに再び匡さんが重なってくるので、突然のことに体が大きく跳ねる。
「あっ……あ、なん、で……っ」
急に埋め込まれた快感に耐えるために思わずシーツを握りしめる。
散々つながった後だから、体はすんなりと匡さんを受け入れたものの、あまりに不意打ちだったせいで気持ちがついていかない。
思わず腰が逃げそうになったけれど、お腹に回っている腕がそれを止めた。そのまま軽く揺すられ、ようやく落ち着いてきていた情欲にすぐにまた火が灯る。