この恋を色で例えるなら
「かわいいね」
瀬田さんがふふっと笑って言った。
「元気すぎて困りますよ」
と言うと、瀬田さんがはははっと笑った。
瀬田さんはなんだか、すごく、こう、雰囲気が夏っぽいなと、ふと思った。
「あ、そうだ。澪ちゃんさ、なんかこの前の写真コンテストで入選してた?」
この前に引き続いてまた、え?と声が出てしまった。
「え、なんで知ってるんですか?」
瀬田さんは、やっぱり!とぱっとした顔で言った。
「うちの大学の写真部の友達もさ、そのコンテストで入選してて表彰状と一緒に冊子貰ってて、それ見せてもらったら入選した写真の欄に澪ちゃんの名前あって。名字こんなだったかなーと思って聞いてみたらやっぱり澪ちゃんだったんだね」
そういえば、そのコンテストは高校生の部と大学生の部があった。瀬田さんの大学の写真部もそのコンテストに参加していたのか。
「写真、すごい綺麗だった。びっくりしたよ」
嬉しかったけど、そんなことない、という思いが勝ってしまった。
ありがとうございます、と言うと、瀬田さんはまた優しく笑った。