この恋を色で例えるなら
4枚目
7月下旬。
夏休みが始まった。課題の多さに絶望している。日本史の課題がないのが唯一の救いだ。
部活は1回しかないから時間はあるけど、さすがにきつい。
『ねえ澪さん、数学多すぎやしませんか?』
クーラーの冷たい風が吹く部屋にあずの声が響く。
「1年のときはそんなになかったのにねー」
夏休み初日にして課題を進めている。あずから電話しながら課題をしたいと誘われた。
『今年は1日で夏休みの宿題終わらせようと思ってたのに!今年の先生ひどいよーほんと』
言い方が悪くなるけれど、本当に今年の先生は全体的に外れだ。課題は多いし授業はわかりづらい。
「去年宿題期限までに終わんなかった人が言えないなー」
私がそう言うと、あずは、だってー、と話し出した。
「まあでも撮影会もあるしふたりでも遊ぶでしょ。いっぱい遊ぶために宿題頑張らないとね」
そうだねえ、とあずは素直な反応をした。
『写真もいっぱい撮らなきゃだもんなー』
と、あすがつぶやいた。
「フォトコンねーどこで撮ろうかな」
シャーペンを走らせながらいい写真が撮れそうな場所を脳内で探したけど、ここら辺だと公園くらいしかないな。
『あーフォトコンもそうだけどいっぱい写真撮っといてって言われたじゃん。できればひとり30枚くらいって』
そんなこと言われたっけ、と思った直後に思い出した。すっかり忘れていた。
「あーなんかモザイクアートだっけ」
10月下旬にある体育祭に向けてモザイクアートを作るらしい。モザイクアートと言ってもそんなに本格的なものではなくて、軽く文字が浮かぶだけのようなものだ。
500枚くらい必要と言っていたから、部員数で割るとだいたいひとり30枚撮ることになる。
『そうそう、でも30枚ってなるとちょっときつくない?同じような写真になりそうなんだよねー』
写真を撮るのは楽しいから30枚撮ることに不満はないけど、フォトコンもある上に、それとは別に提出できるような写真を30枚撮るのは難しい。
何気に忙しい夏休みになりそうだ。
夏休みが始まった。課題の多さに絶望している。日本史の課題がないのが唯一の救いだ。
部活は1回しかないから時間はあるけど、さすがにきつい。
『ねえ澪さん、数学多すぎやしませんか?』
クーラーの冷たい風が吹く部屋にあずの声が響く。
「1年のときはそんなになかったのにねー」
夏休み初日にして課題を進めている。あずから電話しながら課題をしたいと誘われた。
『今年は1日で夏休みの宿題終わらせようと思ってたのに!今年の先生ひどいよーほんと』
言い方が悪くなるけれど、本当に今年の先生は全体的に外れだ。課題は多いし授業はわかりづらい。
「去年宿題期限までに終わんなかった人が言えないなー」
私がそう言うと、あずは、だってー、と話し出した。
「まあでも撮影会もあるしふたりでも遊ぶでしょ。いっぱい遊ぶために宿題頑張らないとね」
そうだねえ、とあずは素直な反応をした。
『写真もいっぱい撮らなきゃだもんなー』
と、あすがつぶやいた。
「フォトコンねーどこで撮ろうかな」
シャーペンを走らせながらいい写真が撮れそうな場所を脳内で探したけど、ここら辺だと公園くらいしかないな。
『あーフォトコンもそうだけどいっぱい写真撮っといてって言われたじゃん。できればひとり30枚くらいって』
そんなこと言われたっけ、と思った直後に思い出した。すっかり忘れていた。
「あーなんかモザイクアートだっけ」
10月下旬にある体育祭に向けてモザイクアートを作るらしい。モザイクアートと言ってもそんなに本格的なものではなくて、軽く文字が浮かぶだけのようなものだ。
500枚くらい必要と言っていたから、部員数で割るとだいたいひとり30枚撮ることになる。
『そうそう、でも30枚ってなるとちょっときつくない?同じような写真になりそうなんだよねー』
写真を撮るのは楽しいから30枚撮ることに不満はないけど、フォトコンもある上に、それとは別に提出できるような写真を30枚撮るのは難しい。
何気に忙しい夏休みになりそうだ。