ビターチョコレートを口の中でゆっくりと溶かす
「えー、でもまぁいいや。私たちに遠慮しないでまた話しかけてね。なんなら一緒に遊ぼうね」

 黒田さんはそう言って、北見くんと手をつないで私のもとを去った。


 その繋がれた手に目がいく。



 幸せそうな二人の横顔をなぜか直視できなかった。
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