ママの手料理 Ⅲ
しかし彼は壱の制止も聞かずにどんどん先に進んでしまったらしく、残された元不良は1人で敵と対峙を続けていたのだとか。
「俺が来て良かったね!ずいぶん心強いでしょ」
あはは、とわざとらしく笑ってみせると、
「んなわけあるかボケ」
と、通常運転の言葉が返って来た。
まあそうだよね、と、乾いた笑みを浮かべた直後。
「どうしてこんなに生き残ってるの?半分気絶したんじゃなくて!?」
何処からやって来たのか、バケツの水を頭から被ったような濡れ方をしている男女が8人程、束になって俺たちの元に現れた。
「ちょっと銀子ちゃん、何で敵の数が減らないの?ちゃんと感電させたよね?」
隣で壱が睡眠薬入りのBB弾を連続発射しているのを見ながら、俺は無線機に向かって問いかける。
『…当たり前だろ、mirageの数が少ないからそう錯覚するだけだ』
数秒後、何処か疲れた様な銀子ちゃんの声と共に、
『やばい笑美ちゃん、撃って!…あー危なかった、今のギリギリだったね』
随分とドローンの操縦に慣れてきた様子の紫苑ちゃんの声が鼓膜を揺らした。
「なーるほど」
目の前でバタバタと敵が眠りにつくのを眺めながら棒読みで返すと、
『というか、今それどころじゃねえんだ。……後10分で、俺のパソコンは完全に乗っ取られる』
いきなり、強烈な衝撃を伴う台詞が耳を貫いた。
「俺が来て良かったね!ずいぶん心強いでしょ」
あはは、とわざとらしく笑ってみせると、
「んなわけあるかボケ」
と、通常運転の言葉が返って来た。
まあそうだよね、と、乾いた笑みを浮かべた直後。
「どうしてこんなに生き残ってるの?半分気絶したんじゃなくて!?」
何処からやって来たのか、バケツの水を頭から被ったような濡れ方をしている男女が8人程、束になって俺たちの元に現れた。
「ちょっと銀子ちゃん、何で敵の数が減らないの?ちゃんと感電させたよね?」
隣で壱が睡眠薬入りのBB弾を連続発射しているのを見ながら、俺は無線機に向かって問いかける。
『…当たり前だろ、mirageの数が少ないからそう錯覚するだけだ』
数秒後、何処か疲れた様な銀子ちゃんの声と共に、
『やばい笑美ちゃん、撃って!…あー危なかった、今のギリギリだったね』
随分とドローンの操縦に慣れてきた様子の紫苑ちゃんの声が鼓膜を揺らした。
「なーるほど」
目の前でバタバタと敵が眠りにつくのを眺めながら棒読みで返すと、
『というか、今それどころじゃねえんだ。……後10分で、俺のパソコンは完全に乗っ取られる』
いきなり、強烈な衝撃を伴う台詞が耳を貫いた。