ママの手料理 Ⅲ
「…今までの話で何か分からない事がある人いる?」


そして、気を取り直した我らがリーダーが私達を見回しながら尋ね。


今がチャンスだと悟った私は、


「怪盗フェニックスに関して説明願います!」


と、声を張り上げた。


「ああ、紫苑は知らないのか!」


私の質問を受けた湊さんはぽんと手を打ち、分かりやすく説明してくれた。



まず、そのチーム名として使われているフェニックスは英語で“不死鳥”という意味がある。


その名の通り、世界を股にかけて活動している怪盗フェニックスは、一度死んでもまた蘇る程の権力と強さを誇っている。


活動拠点はアメリカで、構成員数は約千人。


怪盗OASISの3分の1の数ではないか!、と思うが、そう侮ってはいけないー何故なら、彼らは皆屈強なアメリカ人大男だからである。


そんな強過ぎる怪盗フェニックスにはマフィアの残党も数多く残っており、まるで怪盗とマフィアとヤクザと暴走族を全て足して割ったような、非常に治安の悪いグループである。


表向きは日本、韓国、中国等のアジア地域への貿易取引会社をしている為、日本語が話せる人も多く居るらしい。


何せ、世界中に名を知らしめていて、民家の宝から国宝級のものまで盗んでいく彼らは極悪犯罪グループとして非常に有名であり、警察によって本部は既に特定されている。
< 18 / 355 >

この作品をシェア

pagetop