ママの手料理 Ⅲ
今までに、警察は幾度も怪盗フェニックスを解体させようと努力してきた。


しかし、あまりに気が短く性格がひねくれている彼らは、警察の言う事に耳を貸さずに彼らを問答無用で殺していく為、警察側は未だ怪盗フェニックスの暴走を止める事が出来ていないんだとか。



なるほど、この説明を聞くと何故皆が良い反応をしなかったかが分かる。


10人にも満たない人数で怪盗フェニックスに挑んだ所で、ボコボコにされて終わるだけだと思っているのだろう。


(…まあ、そう思うのも無理はないよなぁ)



「怪盗mirageは健全な活動をしている事も多いのでそれなりにファンも居ますが、怪盗フェニックスはただの有害でしかありません。ファンはゼロです」


その時、湊さんの詳しい説明を受けて納得した私の脳みそに、航海からの新たな情報が追加された。


(えっ、これファンの有無とか関係あるの?)


確かに怪盗mirageには何故かそれなりの数のファンが居て、毎回皆が何かを盗みに行く度、ニュースのインタビューでは老若男女問わずほとんどの人が私達に肯定的なメッセージをくれていた。


けれど、今は絶対にこの話の需要はない。
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