ママの手料理 Ⅲ
中森さんとは、同性でもあるからか怪盗OASISとの闘い後に急激に仲良くなった。
いきなり向こうから『紫苑ちゃん、連絡先交換しない?』と言われた時は、飛び上がる程喜んだものだ。
そしてそれと同時に、怪盗mirage以外の事で法に触れるような真似は出来ないと悟ったのだ。
そんな彼女から絵文字入りの可愛らしいメッセージが届いたのを確認した私は、
『アメリカでお土産買ってきますね!』
と返信した。
先程琥珀が本気で断っていたのを知っているから、せめてもの慰めだ。
その後、喜び過ぎて頭のネジが飛んだらしい新米警察官から喜びのスタンプが連打された事は言うまでもない。
次の日。
「はいコート。ほら腕通して…ふわぁあ……」
「そんなに眠いなら寝てりゃ良かったのに」
「駄目だよ、琥珀のコート係は俺って決まってるから…」
「何だそりゃ」
朝早くから平和な2人組の会話をほんわかした気持ちで聞いていた私は、手紙を後ろ手に隠していかにも普段通りに振る舞っていた。
「で、お前は何してんだ」
大也にコートを着せられた琥珀が、自分の右手をポケットにねじり入れながら不思議そうに尋ねてくる。
それもそうだ、いつもは寝ているはずの女がパジャマ姿のままリビングに突っ立っているのだから。
「ああ…おはよう」
いきなり向こうから『紫苑ちゃん、連絡先交換しない?』と言われた時は、飛び上がる程喜んだものだ。
そしてそれと同時に、怪盗mirage以外の事で法に触れるような真似は出来ないと悟ったのだ。
そんな彼女から絵文字入りの可愛らしいメッセージが届いたのを確認した私は、
『アメリカでお土産買ってきますね!』
と返信した。
先程琥珀が本気で断っていたのを知っているから、せめてもの慰めだ。
その後、喜び過ぎて頭のネジが飛んだらしい新米警察官から喜びのスタンプが連打された事は言うまでもない。
次の日。
「はいコート。ほら腕通して…ふわぁあ……」
「そんなに眠いなら寝てりゃ良かったのに」
「駄目だよ、琥珀のコート係は俺って決まってるから…」
「何だそりゃ」
朝早くから平和な2人組の会話をほんわかした気持ちで聞いていた私は、手紙を後ろ手に隠していかにも普段通りに振る舞っていた。
「で、お前は何してんだ」
大也にコートを着せられた琥珀が、自分の右手をポケットにねじり入れながら不思議そうに尋ねてくる。
それもそうだ、いつもは寝ているはずの女がパジャマ姿のままリビングに突っ立っているのだから。
「ああ…おはよう」