ママの手料理 Ⅲ
「長話は終わりましたか?因みに、今私を殺そうとしても無駄ですからね」
待ち望んでいた壱さんが復活し、皆の目に士気が宿ったのがひと目で分かる最上階。
隙を逃すまい、と完全なる戦闘態勢に入った壱さんを汚れ物でも見るように一瞥した湊パパは、ふふっと笑ってポケットから何かを取り出した。
しかし、
「うう"ーっ、仁の馬鹿あああっ……もう一生許さないあいつううぅっ…」
怪盗mirageが固まっている方では大也が未だにギャン泣きを続けており、
「分かりました、許さなくて良いですから一旦落ち着きませんか?まだ盗みは終わってないんですよ」
「嬉しいのは十分伝わったからよ、そろそろ俺の袖に鼻水付けるの止めて欲しいんだが。いくら感覚ないって言ったって、見えるから気持ち悪ぃんだよ」
航海は、そんな彼を泣き止ませようと必死に彼の背中をさすり、琥珀に至っては、自分の右袖がハンカチ代わりに使われているのを苦虫を噛み潰したような顔で見つめていて。
だから、彼らは湊パパが取り出したものに注意を向けているはずもなく。
「ね、ねえそこ!あれ何…?」
籠の中の鳥状態の私が声を張り上げた事により、彼らはようやく振り返る。
「なっ、…何ですかそれ、いや答えなくていいです死んで下さい」
待ち望んでいた壱さんが復活し、皆の目に士気が宿ったのがひと目で分かる最上階。
隙を逃すまい、と完全なる戦闘態勢に入った壱さんを汚れ物でも見るように一瞥した湊パパは、ふふっと笑ってポケットから何かを取り出した。
しかし、
「うう"ーっ、仁の馬鹿あああっ……もう一生許さないあいつううぅっ…」
怪盗mirageが固まっている方では大也が未だにギャン泣きを続けており、
「分かりました、許さなくて良いですから一旦落ち着きませんか?まだ盗みは終わってないんですよ」
「嬉しいのは十分伝わったからよ、そろそろ俺の袖に鼻水付けるの止めて欲しいんだが。いくら感覚ないって言ったって、見えるから気持ち悪ぃんだよ」
航海は、そんな彼を泣き止ませようと必死に彼の背中をさすり、琥珀に至っては、自分の右袖がハンカチ代わりに使われているのを苦虫を噛み潰したような顔で見つめていて。
だから、彼らは湊パパが取り出したものに注意を向けているはずもなく。
「ね、ねえそこ!あれ何…?」
籠の中の鳥状態の私が声を張り上げた事により、彼らはようやく振り返る。
「なっ、…何ですかそれ、いや答えなくていいです死んで下さい」