【短編】星の流れる夜に
「あ
これなんだけど…」


咲姫はそう言って
指輪を差し出した


「やっぱり受け取れないよ

私は流じゃなくて夜彦君を選んだ

だから私が持ってるわけにはいかない」


すると夜彦は首を振った


「いいえ

俺の為にも
兄貴の為にも
咲姫ちゃんの為にも
それは持っててください

兄貴だってきっとそう思ってますよ」


「そうかな?
…そうかもしれないね…」


咲姫も夜彦の言葉に頷いた

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