君が紡ぐ初恋を、独り占めしたい。
「何を言おうとしているか察したから強制的に止めた。でも、決して変な言葉が続くわけじゃないからな?ちょっと、その…秘密にしておきたいというか……」
「あっ!もしかして私たちがいつどこで会話したのか、そのヒント若しくは答えを言おうとしてたってこと?」
我ながら鋭い閃き。
朝丘くんは一瞬キョトンとした顔をしたけれど、直ぐに目元を細めてフッと笑った。
「うん、そういうことにしといて」
ということは、ちょっと違ってたのかな?
でも、あまり深入りして欲しくなさそうだから気にするのはやめておこう。
「話変わるけどさ、星谷はいつもここで昼メシ食べてるの?」
「雨の日とかは部室で食べるんだけど、天気が良い時は、大体ここか屋上庭園で食べてるよ」
「中庭も屋上も綺麗な花壇があるもんな。園芸部の部室も花が飾ってあってオシャレだって噂を聞いたことあるし」
「そうなの!ドライフラワーとかハーバリウムも飾ってあって……」
あれ?
ちょっと待って。