君が紡ぐ初恋を、独り占めしたい。

翌日のお昼休み。


「星谷さん、ごめん!お誘いはめちゃくちゃ嬉しいんだけど、その日は親戚の結婚式に行くことになってるんだ」


「そっか。こっちこそ突然誘ってごめんね」


うーん。


行けそうな部員の子に声かけてみたけど、みんな予定が入っていてダメだったな。


中には、このフラワーフェスティバルのチケットを既に購入済みで、家族と行くっていう人もいたし。


他に一緒に行ってくれそうな、花が好きな人は……。


そうだ、バイト先の津々見(つつみ)さん!


確か大学のサークルで華道をやっているって前に話していたし、もしかしたら興味あるかも。


そこの土日はシフトも入ってなかった気がするし。


ちょうど今日の放課後はバイト。


津々見さんも一緒だからダメ元で聞いてみよう。


心の中で頷きながら自分の教室に戻った。


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