君が紡ぐ初恋を、独り占めしたい。

「あれ?女の子たちと会話してたんじゃ…」


「もう終わったよ」


いつの間に!?


盛り上がっていて、暫くお喋りが続きそうな雰囲気だったのに。


あまりにも終了が早くて、ビックリしてしまった。


「まさか席が隣同士になるとは思わなかったな」


「そうだね」


「俺、普段からクジ運があまり無いんだけど今回は良すぎた」


「窓際ってわりと人気だもんね」


「それだけが理由じゃないっていうか、それは別にどっちでもいいかな」


そうなんだ。


窓際とか廊下側とか関係なく、列の真ん中辺りの席が好きってことなのかな。


勝手に想像していると、朝丘くんは少し気まずそうに笑った。


「あのさ、俺たちがいつどこで話したのか、気になるなら答えるよ?」


「えっ」


「星谷、さっきからずっと思い当たる節がないか記憶を辿ってるみたいだから」


気付いてたんだ、朝丘くん。


確かに教えてもらえば、それでスッキリ解決する。


だけど……


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