太陽のような君をもう一度

「夏蓮、昨日はどうして先に帰っちゃったの？」



次の日の朝、すぐに夏蓮のもとへ向かう。



「ごめんね。羽鳥に美玲と会わせてほしいって頼まれて断れなかったの」

「一言伝えてくれても良かったのに」

「えー、でも伝えてたら美玲、断っちゃうでしょ」



うっと言葉に詰まる。

確かに夏蓮の言う通り、私は日向君と会うのを避けていた。



「それで昨日はどうだったの？」

「……もう一度付き合おうって、好きだって言われた」

「へぇ、それで美玲はどうしたいの？」

「分かんないよ。だって振ったのは日向君なのに」



もう二度とあんな悲しい気持ちは味わいたくない。

「美玲はもっと自分の気持ちを言ったほうがいいよ。大丈夫、私は何があっても美玲の味方だから」

「夏蓮……。ありがとう」



優しくこちらを見る夏蓮にはっとする。

そうだ。私はもう一人じゃない。

こんなにも優しい友達がいる。

一回ぐらい勇気を出して真っ正面からぶつかってもみよう。

もう卒業なのだから。