契約夫婦を解消したはずなのに、凄腕パイロットは私を捕らえて離さない
「今日も疲れたね」
「でも大きなトラブルもなく終わってよかったよ」
一日のフライトを終え、羽田に戻ってきた私は先輩たちとともに人もまばらなロビーを進んでいく。
金城さんと一緒に仕事をして緊張はしたけれど、ミスすることはなかったから何事もなく一日を終えられてホッとした。
これから事務所に戻って一日の振り返りをして、報告書を作成してやっと帰ることができる。
一番うしろを歩きながらこれからのことを考えていると、ひとりの先輩がなにかに気づいて足を止めた。
「見て、あそこ」
先輩の声にみんなの足が止まる。視線を向けた先にいたのは、館野キャプテンと誠吾さんだった。制服に帽子を着用し、フライトケースを手に歩く姿は目を引くカッコよさがある。それがふたり並ぶとなおさらだ。
「今日はふたりでフライトだったんだ。一緒の便だった子が羨ましい」
「ふたりほどパイロットの制服が似合う人はいないよね」
まだ先輩たちとは気軽に話せる仲じゃないから、心の中で何度も頷いて共感してしまう。館野キャプテンも誠吾さんも、本当に制服が良く似合っている。
「ねぇ、満里奈。真田さんとはどう? 進展あった?」
先輩のひとりがかけた言葉に思わず金城さんを見ると、彼女は得意げに話し始め
た。
「でも大きなトラブルもなく終わってよかったよ」
一日のフライトを終え、羽田に戻ってきた私は先輩たちとともに人もまばらなロビーを進んでいく。
金城さんと一緒に仕事をして緊張はしたけれど、ミスすることはなかったから何事もなく一日を終えられてホッとした。
これから事務所に戻って一日の振り返りをして、報告書を作成してやっと帰ることができる。
一番うしろを歩きながらこれからのことを考えていると、ひとりの先輩がなにかに気づいて足を止めた。
「見て、あそこ」
先輩の声にみんなの足が止まる。視線を向けた先にいたのは、館野キャプテンと誠吾さんだった。制服に帽子を着用し、フライトケースを手に歩く姿は目を引くカッコよさがある。それがふたり並ぶとなおさらだ。
「今日はふたりでフライトだったんだ。一緒の便だった子が羨ましい」
「ふたりほどパイロットの制服が似合う人はいないよね」
まだ先輩たちとは気軽に話せる仲じゃないから、心の中で何度も頷いて共感してしまう。館野キャプテンも誠吾さんも、本当に制服が良く似合っている。
「ねぇ、満里奈。真田さんとはどう? 進展あった?」
先輩のひとりがかけた言葉に思わず金城さんを見ると、彼女は得意げに話し始め
た。