ゆっくり、話そうか。
快適や。
寝そべる二人はスカートがめくれ上がった状態で、男子どころか気の知れた相手でもどうかといった体たらくぶり。
だが、解放された肌に自然の風が当たって気持ちいい。
「大自然様、ありがとうございますぅ」
目をつむり、日陰感謝を込めた。
「こらっ万智っ!なんてかっこうしてんだよ!!」
いきなり怒声が響き、ビックリした二人は弾かれたように起き上がった。
ペットボトルが鈍い音を立てて地面に落ちる。
そこに立っていたのは尚太と日下部で、想像していなかった二人の登場に万智とやよいの慌てぶりは相当だ。
「やだっ、尚ちゃんっ!?」
正座した万智が、何してるのと慌てて身なりを整えた。
やよいもスカートを直し、万智の隣に正座する。
「総司もいんだぞっ!なにやってんのっ!襲われちゃうだろ!見せんなよ、俺にしか!」
かなりのご立腹で、具現化出来るなら鼻から出てくる息は真っ白ぷんぷんといったところだろう。
「見てないし絶対襲わないし」
涼しげに答えた日下部に、尚太が間髪入れずに胸を小突いた。
「なんで見ねぇんだよ!絶対ってなに!?はっきり断言すんなよっ!!可愛い万智だぞっ!?」
やっぱりあかんやつやこいつ。