年下カレが眼鏡を外す時
「んん……っ」
唇、呼吸まで熱い。カレの余裕がなくなっていることに気づいた。
「僕、飢えてるんです。……亜美さんが欲しい」
耳元でそう囁かれると、私の体から力が抜けていってしまう。抵抗しているのをやめたのがカレにも伝わったみたいで、壮真君の手は背筋を伝い、下着の金具を外してしまった。
「……ここで?」
寝室でもないところで求められるのは生まれて初めて。私が見上げるように壮真君にすがると、カレは「仕方ないですね」と私を抱き上げ、寝室に向かった。冷蔵庫の中にあるケーキ、有名なお店から並んで買ってのだけど……私も、今はこっちがいい。ベッドに横たわると、壮真君の首に腕を回して大きく息を吸った。久しぶりに会う壮真君の匂いが胸いっぱいに広がった。それが嬉しくて抱き着いていると、壮真君は離れてしまった。
「あ……」
私が名残惜しくて手を伸ばすと、壮真君は少し意地悪そうな笑みを見せた。そんな表情を見るのは初めてだったから、私の胸が強く脈打つ。
「後でいっぱいぎゅってして?」
そう言って、シャツのボタンを外し、眼鏡を外す。カレがもっといっぱい、私の事を求めてくれる合図。怒っていたのもあっという間に水に流され、私もカレに溺れるように夢中になっていった。