夕立とアイスとこーちゃんと♡
と、それは何故か思い切り逸らされて…、
『やっばい……こっちはこっちで煽られんね…』
そんな…予想もしなかったような反応をするんだから…。
「やめてよ!何考えてんの?」
『別に?大音ちゃんこそ、何考えた?』
「………さぁね!!べつに!!」
アイスにスプーンを突き刺して口の中に突っ込んだところで、動揺しすぎて味がしない。
めちゃくちゃ損した気分…。
「こーちゃんのせい…」
『…は、何?』
「ううん、バニラの話…」
『何言ってんの?』
本当にね…。
だけど、心臓はドキドキドキドキ…言ってて落ち着きそうにない。
それに、着せられたシャツを意識してしまって、さっき触れ合ったのを思い出してしまうんだけど…。
『お、止んできたじゃん。食べたら行こっか?』
緊張MAXの私とは逆に、窓の外を眺めながらアイスを食べる姿がいつもよりも自然体に見える…とかこの男は何だ?恨めしい…。
これはもう…、さっさと食べ切って帰ろう。
そう決めて、残りのバニラを平らげた。