夏樹先輩、好きでした。
「ねぇ、花梨ちゃん。顔を上げて?」
夏樹先輩に言われ、私が俯いていた顔を上げると。
「……っ!」
夏樹先輩の顔がすぐ目の前にあって、私の心臓は飛び出しそうになる。
「ははっ。花梨ちゃん、驚きすぎ」
だだだ、だって……こんなきれいな整った顔が、至近距離であったら驚いちゃうよ。
「チューリップの花束とメッセージカード、ありがとう。俺を好きって言ってくれて、ありがとう。俺も……花梨ちゃんのことが好きです」