夏樹先輩、好きでした。


ずっと、叶わないと思っていた。


今日で、終わるとばかり思っていた夏樹先輩への恋を……これからも続けることができるの?


「花梨ちゃん……返事は?」

「……はいっ! よろしくお願いします」


私が返事をすると、私は先輩にギュッと力強く抱きしめられた。



今日まで、先輩のことを好きでい続けて良かった。

勇気を出してチューリップを贈ったからこそ、先輩が花言葉に気づいてくれるという奇跡が起きた。


嬉しいことも、辛いこともあった1年だったけれど。先輩のことを好きになって良かった。


夏樹先輩の卒業式の今日。


私は両思いという形で、夏樹先輩への片思いから本当に卒業することができました。



【END】


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