素直じゃない君は。


夏。

雨だって言うのにこんな夜中に迎えに来い

なんて呼び出して、あいも変わらずお嬢の

わがままに今日も振り回されている。

車から降りると、珍しく酔った彼女がフラフラ

な足取りでこちらを歩いてくる。

いつもは酒なんて飲まないのに。

缶ビール1本で充分な彼女が、今日は夜遅くまで

たった1人で飲んでいたらしい。

理由は何となく分かっている。
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