入学初日にプロポーズされました
「………」

「あんたに話しかけられるせいで女子の反感買うなんてごめんだから」

顔を背けたまま早口で言う


声をひそめたからこいつにしか聞こえてないはず…


「うん………無理」

頷いたからほっとしたのに

すぐにその安心は打ち砕かれた


笑顔で放たれた言葉

それは、お願いを跳ね返されたと言うことで──


きっと、思わず睨む

「は?」

「俺、欲しいものは絶対手に入れたい主義だからさ」

理由が理由になってない


ただ、これからの高校生活が大変になることは、なんとなく分かった
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