入学初日にプロポーズされました

「………「あれ、うちの前で何をして………って界人」」


無言が訪れたとき、第三者の声がした


はっと振り向くと男の人が


「………」

「こんちは」

目を見開くその人に萊が挨拶


それにつられて頭を下げる




「あ、こん…………ん?こんばんは、じゃね?」

「………こんばんは」


「ふっ……」


笑顔にむくれ面で挨拶し直す萊に思わず笑ってしまう




「兄貴、おかえり助かった」

「…………お兄さん?」


立ち上がる男の呟きに首をかしげる


…………似ていないように見える……



「希穂ちゃん、ありがとう………恥ずかしいから今日のことは忘れてね」


「…………よく覚えとく」

困ったように笑う男に少し意地悪をしてしまう
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