入学初日にプロポーズされました
「おせじどーも」

「はぁ…希穂ちゃん、俺お世辞なんて言わないよ?
どこが可愛いか教えてあげる?」



なぜだか、怒ったように言う男に、は?ともらす


それを聞いていない様子で


「今日は髪巻いてる?可愛い。飾りすぎてなくてでも、希穂ちゃんの可愛さがにじみ出てる上にそれが100倍増させてて可愛い。
このイアリング、大きすぎなくて希穂ちゃんによく似合う可愛い。
しかも……って、あ、少しヒールなんだ、いつもより希穂ちゃんの顔が近い。
キスできそう。可愛い。あ、キスしてい?」


「ま、待って…!うん、もういい…、…ちょっと怖い…」


早口でまくし立てるように言われて困惑して止める



最後の冗談に顔の前で両腕をクロスさせ、ガードする



ヤバ、全部気づいてくれてるんだけど


梨桜に今日のデートがバレ、無理矢理おしゃれをさせられたのだが、

やば………嬉しいかも…


口元が緩まないように力を込めて深呼吸する



「賭けに勝ってよかった」


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