入学初日にプロポーズされました
「離せ、」

「無理」


電車の中でもした何度目かのやり取り

全てに即答され、項垂れる



「界人離して」

「っ………は?」


すっと力が弱まって

そのすきに手を抜いて、お店に入る


放心していておいてきたが、すぐ追いつくだろう

────────それより、……



「か、わっ…、…」

お店に入って早速集まってきてくれた猫たちに思わず声が漏れる


界人が連れてきてくれた場所

それは、“キャットカフェ”


少し前から私が行きたいと思っていたところだった

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