入学初日にプロポーズされました
「無理」

「っ……はぁ?」



「可愛い子に可愛いって言ってなにが悪いの?」


「連呼されるこっちの身にも…………」


文句を言おうとして────




「希穂ちゃん?」



急に立ち止まった私を不思議に思ったのか内田が振り返った

だけど



「ごめん、こっちから帰ろ」

くる、と背を向けて早足で歩く




なんで……



「希穂ちゃん?」

「なに」



「?……ううん、

あ、途中コンビニ寄ってアイス買って帰る?」


「あんたの奢りなら、いいよ」


気を遣ってくるなんて珍しい

それほど私がいつもと違う様子なのだろうか
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