入学初日にプロポーズされました
***

「ねぇ……」

低い声で呼び掛け、後ろにいる3人を振り返る。


きゃははと笑う梨桜に、くくくと喉をならす萊、心底楽しげに笑っている遥。


確信犯じゃん。



「私見ない。時間潰してるからいってらっしゃい」

「ちょっ、待って!希穂~~」


「待ってじゃないよね?」


腕をつかんで引き留めてきた梨桜をきっとにらむ。


彼女が見たいといったのはホラー映画。

そして私は怖いものが何より苦手。


ふざけるなという話だ。


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