入学初日にプロポーズされました
梨桜をちら、と見た萊は、肩をすくめた。


「……これ、あたしの好きな俳優さん出てるから、どうしても見たかったの」


「なんでそれにわたし誘うのよ、遥と二人で見ればいいじゃん」

「わたしの優先順位一番は希穂なの!わかる!?」


まったく分からない。

指をつき出してくる梨桜に心のなかでツッコむ。


ここでこうやって言い合いしてても始まらないため、梨桜の肩に触れ、満面の笑みで、


「てことでいってらっしゃい」

と手を振る。


「希穂は映画見てる間どうするのさ!」

「ん~?」


終わりのない押し問答が始まった。

ちょうどその時



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