入学初日にプロポーズされました
「希穂ちゃん、あそこ寄らない?」

「……いいですよ」


綾世さんについていき、すぐそばにあったカフェに入る。

原因の分からない不満が胸をくすぶっている。


梨桜のやつめ……。



「希穂ちゃんさ」

「なんですか?」


メニューを渡すと同時に名前を呼ばれ首をかしげる。

頬杖をつき、目を細める綾世さんは、人差し指を立てた。



「希穂ちゃんは界人と付き合ってるの?」

「……はい、?」

眉をよせた私に綾世さんは首をかしげて、言葉を続けた。



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