入学初日にプロポーズされました
「名前呼んでくれたらね」

「なに、いって…!
さっきは…」

「うん、でも俺欲しがりみたい
希穂ちゃんに呼んで欲しい」

「今じゃなくてもっ……!」

「いーま」


耳元で甘えるように囁かれる


甘え上手なこいつに振り回されるのが悔しい


だけど

「そうしたら離れてくれるの?」

「うん、我慢する」

ぎゅぅ…と力を込めるそいつにため息を漏らす



「内田界人、離れて」

「………」

「はっ…離れろ…!」

体を固くして声を荒げる
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