入学初日にプロポーズされました
「………」
「あ、やっと目が合ったー」
「は?」
教室についても内田界人のマイペースはおさまらず
授業中もこっちを見てくる始末
しびれを切らし、睨むと嬉しそうに声を上げるし
私の髪で遊んでくるし………
「髪の毛ふわふわ
いい匂いする」
「きもい」
「毒舌ー」
「こらぁ!!!」
突然叫び声が響いた
その声の主に思い当たる節がある
恐る恐る目を向けると男と女が一人ずつ
楽しそうに笑う男と眉を吊り上げる女
ずかずかと近づいてきて、内田界人に指を突きつけた
「内田界人!希穂から手を離せ!」
教室中──いや、学年フロア中に響き渡った