入学初日にプロポーズされました
「なに、してんのよ!離して!」

「んー、むり
なんかいつもとちがって可愛いんだもん」

「意味分かんない、早く離せ」


身を捩るけど抜けられそうにない

首に内田界人の髪が触れてくすぐったい


「ねぇ、俺とも賭けしない?」

「………聞いてたの?」

「聞こえたの、俺そこで寝てたから」


そう言って指さした先は木陰

片手がはずれてチャンスだと思い、逃げ出す


無事、抜け出すと内田界人が残念、と漏らした


なにが残念よ…


いつでも逃げられるように警戒しながら言葉を待つ

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