入学初日にプロポーズされました
「あの、さ」

「ん?」

整った顔が首を傾ける


せっかく様になっているのに直前のやり取りのせいでなんとも思わない



「今日、初めて会ったよね?」

「…………うん」


なんだその間は、

と思いつつ言葉を続ける



「じゃあやっぱり今朝のは…」

「希穂ちゃん」

強めの声に遮られる


口を噤み、顔を見ると眉を下げて笑っていた


どんな感情なのか分からないけ


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