凄腕ドクターの子を妊娠したら、溢れるほどの愛で甘やかされています
「おばあちゃんの検査結果、きっと大丈夫だよね?」
「ああ、きっと大丈夫だろう。それに、主治医は県内外からも患者さんが来るくらいの名医だからね。もしも、思うような結果じゃなくても安心して治療を任せられる」
自動販売機で買った紙コップのコーヒーを飲み干して、叔父は力強く言った。
祖母が手術をするのを若月総合病院に決めたのは、ここが祖母が患った病気の治療件数が県内でもトップクラスだからだ。良性腫瘍、悪性腫瘍の手術件数も多く、経験が豊富な部分も心強い。
「退院は明後日だよね? 私、時間をみつけて明日もおばあちゃんの様子を見に行ってみるよ」
「ああ、頼むよ。紗衣が行けば喜んで元気になるから」
私も飲みきったコーヒーカップをゴミ箱に捨てようと、座っていた椅子から立ち上がろうとしたとき。
「紗衣。これ、叔父さんから誕生日プレゼント」
おもむろにジャケットの内ポケットから取り出した叔父が私に手渡したのは、レストラン・イリゼと書かれた名刺だった。
「これが、誕生日プレゼント?」
名刺を受け取った私は目を丸くする。
「ああ、知り合いのシェフの店なんだ。コース料理を頼んでおいたから、このあと行ってきたらどうだ」
地元の新聞社で働いている叔父は顔が広く、美味しい料理のお店をおすすめしてもらったことは前にもあった。
久しぶりに帰ってきた地元のレストランで、ひとりでゆっくり外食するのも楽しそう。せっかくの誕生日プレゼントだしね。
「叔父さん、わざわざありがとう。お言葉に甘えて行ってみようかな」
「ああ、遠慮せずにたくさん食べて来なさい。最近忙しくて、ゆっくり食事を摂る時間もなかったんじゃないのか?」
「へへ、実はそうなんだよね」
頭を掻いてへへっと笑うと、叔父は突然わざとらしく咳払いをした。
「渡してから聞くのも野暮だが、このあとなにか予定でもあったか? 誰かと一緒に過ごす、とか」
叔父は探るような目線をこちらに寄越す。
「ああ、きっと大丈夫だろう。それに、主治医は県内外からも患者さんが来るくらいの名医だからね。もしも、思うような結果じゃなくても安心して治療を任せられる」
自動販売機で買った紙コップのコーヒーを飲み干して、叔父は力強く言った。
祖母が手術をするのを若月総合病院に決めたのは、ここが祖母が患った病気の治療件数が県内でもトップクラスだからだ。良性腫瘍、悪性腫瘍の手術件数も多く、経験が豊富な部分も心強い。
「退院は明後日だよね? 私、時間をみつけて明日もおばあちゃんの様子を見に行ってみるよ」
「ああ、頼むよ。紗衣が行けば喜んで元気になるから」
私も飲みきったコーヒーカップをゴミ箱に捨てようと、座っていた椅子から立ち上がろうとしたとき。
「紗衣。これ、叔父さんから誕生日プレゼント」
おもむろにジャケットの内ポケットから取り出した叔父が私に手渡したのは、レストラン・イリゼと書かれた名刺だった。
「これが、誕生日プレゼント?」
名刺を受け取った私は目を丸くする。
「ああ、知り合いのシェフの店なんだ。コース料理を頼んでおいたから、このあと行ってきたらどうだ」
地元の新聞社で働いている叔父は顔が広く、美味しい料理のお店をおすすめしてもらったことは前にもあった。
久しぶりに帰ってきた地元のレストランで、ひとりでゆっくり外食するのも楽しそう。せっかくの誕生日プレゼントだしね。
「叔父さん、わざわざありがとう。お言葉に甘えて行ってみようかな」
「ああ、遠慮せずにたくさん食べて来なさい。最近忙しくて、ゆっくり食事を摂る時間もなかったんじゃないのか?」
「へへ、実はそうなんだよね」
頭を掻いてへへっと笑うと、叔父は突然わざとらしく咳払いをした。
「渡してから聞くのも野暮だが、このあとなにか予定でもあったか? 誰かと一緒に過ごす、とか」
叔父は探るような目線をこちらに寄越す。